くどちんのリハビリ室 ~理学療法士による関節痛のケアブログ~

炎症反応ってどんな症状?【チェック項目もご用意しました】

痛みの一般知識 関節痛・肩こり

  • 筋肉痛
  • 虫刺され
  • ニキビ(吹き出物)
  • ギックリ腰
  • 胃炎
  • 腱鞘炎

実はこれら、全て「炎症」が実態です。
本記事では筋肉痛や関節痛などの原因となる「炎症」について解説します!

「炎症って聞いたことあるけど何?」という疑問にお答えします。

本記事で「炎症」について理解できると、
・痛みが身体に出ても、すぐに病院に行くべきか?という判断ができるようになる。
・痛みに対する「適切な対処」ができるようになる。
・痛みの理由を知ることができるので、痛みに対する「安心」が獲れられる。
こんなメリットがあります!

炎症の有無により対処方法は大きく異なります。
誤った対処により、症状を悪化させてしまう可能性すらあるのが炎症の怖いところ。

そんな不安をこの記事で解消します!

本記事の内容

本記事の信用性

今回するお話は、理学療法士である僕が整形外科クリニックにて働いていた時に、痛みを抱えた患者さんにアドバイスしてきた内容です。

記事の前半では、まさに今痛みを抱えているあなたに向けて、早速、炎症の有無の確認方法と対処方法について説明します。
そして後半には、より対処方法について理解を深めて頂くために「炎症とは?」という根本的な知識を解説していきます。

※今回の内容は、あくまで「一般的な」内容です。自分で判断しかねる場合は必ず医療機関へ受診して下さい。

炎症反応ってどんな症状?【チェック項目もご用意しました】


では、あなたが今抱えているその痛みが炎症によるものかを判断する方法をお伝えします。

以下の箇条書きに当てはまるようでしたら「炎症による痛み」が主な原因かもしれません。

  • 動かすと余韻のある重い痛みが出る
  • 患部が赤くなっている
  • 患部が腫れている
  • 患部が熱をもっている
  • 黙っていても痛い
  • 楽になる姿勢・位置がない
  • 痛みの範囲はわかりづらく「このへん」とぼんやりしてる
  • 夜、痛くて目が覚める

これらの項目に1つでも当てはまる場合は「炎症」が起きている可能性が高いです。
特に「黙っていても痛い」「患部が熱を持っている」「患部が赤い」「痛みの範囲がぼんやりしている」は、僕自身、臨床でも多く見られた症状です。

また、肩や腰の痛みの場合「夜痛くて目が覚める」というのは特徴的で「夜間痛」と呼ばれています。
夜間痛がある場合は、炎症が強く起きている可能性が高いでしょう

また痛みが強いケースも、炎症が強く起こっている可能性が高いです。
それを踏まえて、次は炎症が疑われた場合の対処方法についてお話しします!

炎症への対処方法【安静・血流を促す(or冷やす)】


まず、前提知識として、炎症症状は、基本的に2〜3日でピークを迎えその後、徐々に軽減していく、という事を押さえておいて下さい。
あなたの痛みは「いつ」発症したのか?をまずは把握しましょう。

もし痛みが発症して2〜3日の場合は、明日以降徐々に痛みが引いていく可能性があります。
その場合は、そのまま経過を見ても良いでしょう。

しかし、全てがそのようになるとは限らないのでヒトの身体。
まず「これは絶対にまずいので病院に行って下さい」というケースについてお話しします。

【注意】こんな時は絶対に病院へ!

「こんな場合は絶対に病院に行って下さい!」というケースが以下の通りです!

  • 痛みがかなり強い(冷や汗が出るレベル)
  • 患部の腫れ方が異常(見た目でわかるくらい明らか)
  • 痺れなど、他の症状も出ている
  • 出血している
  • どうしても不安な場合
  • 日にちが経過しても痛みの強さが変わらない場合
  • 症状が日を追うごとに強くなっていく場合
  • 1週間以上経過しても、症状が良くならない場合

これらに1つでも当てはまる場合は、患部の状態が悪化している・炎症が悪化しているという可能性が高いので、速やかに医療機関へ受診しましょう!

最悪の場合、患部の治癒に時間がかかってしまう事もあるので、要注意です。

痛みがそこまで強くない場合の対処方法

では、次に「痛みはそこまで強いわけじゃないけど」という場合の対処方法についてお話ししますね。
このケースは、痛みが発生して2〜3日以降から痛みが徐々に改善してくるはずです。

もし、既に2〜3日が経過している場合は、翌日以降から痛みが軽減してくるかもしれないので、一旦経過をみる選択でも良いと思います。

治癒過程を邪魔しない・促進するために「安静・血流を促す」という対処法が有効となります。
では、1つずつ解説していきますね。

安静:できるだけ患部は「刺激しない」

まずは「安静」について。
安静と言いましても、何も「ベッド上で寝ていなさい!」ということではありません。

大袈裟に言うなればその方法もアリですが、仕事をされている方からすれば現実的ではないですよね笑。
ここでいう「安静」は「なるべく患部を刺激しない」という意味です。

「必要以上に動かさない方が良いですよ」とも言い換えられます。

例えば、歩くと腰や膝が痛い場合は「必要以上には歩かない」という形で対処して下さい。
肩を動かすと痛い場合は、痛みの出るような肩の動きはなるべくしない、という対処方法でOKです。

炎症による持続的な痛みというのは、身体からの「動かさないで!」というサインと解釈できます。
身体を操縦する私たちは、そのサインに「出来るだけ」沿って行動する事が、少しでも早く痛みを治めるポイントです。

とは言っても「どのくらいまでなら大丈夫なの?」と思いますよね?

その基準は「動いた後の痛み」で判断しましょう。
例えば、仕事の後に痛み方、その日の夜の痛み方、翌日の痛みの様子を観察してみましょう。

もし、痛みが悪化するような事があれば、患部に刺激が入りすぎているという事なので、より行動を制限する工夫が必要です。

湿布を併用しながら、行動を見直しましょう!

患部は「冷やすべき?」「温めるべき?」問題

では、次は多く受ける質問の1である「患部は冷やした方が良い?」「温めた方がいい?」という事についてお話しします。

僕の見解は「基本的には患部周辺も含めて、温めた方が良い」です。
その理由は「血流を良くする事が治癒の促進になるから」です。

炎症により「患部が熱くなる」のは、その部分の血流が良くなっている事を表しています。
患部の血流を良くする理由は、血流を良くした方が細胞が働きやすいからです。

そのため、世間でよく言われている「冷やす」という行為は、実は細胞が働きにくい環境にしている事になります。

ただ「一時的に痛みを緩和させる」という目的で、痛めてすぐの時期は冷やす対処はありです。
ただし、それでも10〜15分程度が限度ですね。

数日経った以降は、冷やす必要は基本的にはありません。

話を温める方に戻しますね。

温める時のポイントは「患部周辺または患部と関係のないところを温める」ということです。

というのも、患部は身体の働きによって既に血流が良くなっていて、鬱血(うっけつ:血流が渋滞を起こしてる)状態にあります。
そのため、その周辺または全身を温めて血流を良くして、患部の鬱血を解消するのです!

まとめますと「基本的には温めて血流は確保、痛みが強い場合は10〜15分のみ冷やすのOK」という認識で良いでしょう。

湿布は貼った方が良いの?

先ほどの質問と同じくらい多くされる質問が「湿布は貼った方が良いか?」という質問です。
「温湿布と冷湿布はどちらがいいの?」ともよく聞かれますね。

僕の答えは「冷湿布はOK」です。
温湿布に関しては、僕はあまり薦めた事はありません。

というのも、温湿布は表面的でかつ局所的な血流にしかアプローチしていないからです。

先ほども説明しましたが、身体の働きによって患部の局所的な血流は上昇しています。
そこからさらに温湿布で血流を上げる必要があるのだろうか?というのが僕の考え。

それよりも「その周りまたは身体全体の血流を上げた方が良いよね?」と思います。
そのため、僕は冷湿布のみをオススメしているんですね。

冷湿布は冷感効果と、消炎鎮痛の効果があるので炎症に有効とされています。
痛みが辛い時期に絞って使用するようにしましょう!

よくあるケースのご紹介

ここで、僕が現場にいてよく遭遇したケースをいくつかご紹介します。
もし似たような症状の場合は参考にしてみて下さい!

ケース1:運動していて痛めたケース

ヨガをやっていて、腰に痛みが発生。仕事もあるのでなるべく早く痛みを治したいとのご相談。
話を聞くと一昨日にヨガをやって、その翌日から痛いとのこと。痛みの部位は腰の右側の部分。しびれはなし。

痛みの強さは我慢でき、日常生活を送る事ができるレベル。

<僕のアドバイス>
しびれがなく、痛みの強さも我慢できるレベルなので、軽く筋肉の損傷が起きている可能性がある。
ヨガでの無理な体勢をとった事が原因でしょうか。

痛みが出て2日なので、軽いものだと明日以降から和らぐかも。
そのため、なるべく刺激しないようにして過ごして下さい。湿布は貼りたければ貼ってもOK(冷湿布)。

腰痛は症状が多彩なため一概に言えませんが、腰の真ん中(背骨の部分)が痛い場合は、背骨自体に何か起こっている事があります。

数日で痛みが治まらなければ、病院に診てもらった方が良いかもしれません。

ケース2:ぎっくり腰になってしまった!

昨日、下に落ちているものを拾おうとした時に、ぎっくり腰に!
ほとんど動けなくなってしまった。これは病院に行くべき?

<僕のアドバイス>
ぎっくり腰は強い痛みを伴うので、念の為受診をおすすめします。

ぎっくり腰は「腰の捻挫」です。なので基本的には放っておいても受傷後2〜3日をピークに、1週間程度で痛みは落ち着いてくると思います。

ですが、重大な問題が腰に起きていては困るので、受診をする方が安心です。

ただ、しびれもなくなんとか動ける程度のものの場合は、自宅で様子を見ることもアリだと思います。
動かせるところは少しずつ動かして、血流をなるべく滞らせないようにしましょう!

※ギックリ腰への対処方法に関してはこちらの記事で解説しています。
ぎっくり腰とは何か?【治し方:動かせる箇所を動かす+血流を保つ】

ある日急に肩が痛くなった

最近、特にぶつけたわけでもなく肩が痛くて上がらなくなった。
頭を洗ったり、乾かしたりするのも精一杯。

夜、寝ていても痛くて目が覚める
動かそうとすると「ジーン」と余韻のある重だるい痛みが出る。

これは、病院に行った方が良い??

<僕のアドバイス>
夜に痛みが出る場合は、炎症が強く起こっているサイなので、病院へ受診しましょう。
肩関節周囲炎(いわゆる五十肩)の疑いもあります。

肩関節周囲炎の場合、根性論で無理に動かしても痛みが悪化するだけなので、絶対にやめましょう笑。
病院に受診するまでは、なるべく安静に動かさない方が良いです。


ここまでで、記事の7割は終了です。ここから先は「炎症とはそもそもなんなのか?」ということをお話ししていきます。

対処方法の理解を深めるためにも、そして応用を効かせるためにも「そもそも何なの?」という理解は重要です。
何を隠そう、筋肉痛も、胃炎も肌荒れも全て同じ「炎症」という現象なので。

炎症について知識は、さまざまな疾患への理解に繋がり、それが「安心感」につながります。
この事を踏まえて、最後に「炎症ってそもそもなに?」ということについて、お話ししていきましょう!

炎症とは何か?【結論:身体に備わっている免疫反応です】


「炎症」の説明として、厚生労働省の補助事業をしている「公益財団法人難病医学研究財団が運営する難病情報センター」には

物理的刺激(火傷や凍傷など)、や化学的な刺激(化学薬品接触など)や、ウイルスなどの微生物の感染に対して起こす生体の防御反応の一つ。発赤、熱感、腫脹、疼痛を炎症の4兆候といいます。急性炎症と慢性炎症に区別されることもあります。

と記載されています。
引用元:難病情報センター 用語集 炎症

また、遺伝子検査機関のサイトである「MY CODE」によると(一部抜粋)

炎症(inflammation)は生体防御反応の一つで、人体の組織が外傷や感染などによって刺激・損傷を受けた際に生じる反応を指します。ヒトにおける典型的な炎症反応として、発赤(炎症の起きている組織が赤くなる)・発熱(体温の上昇または局所の熱感)・腫脹(炎症部位が腫れる)・疼痛(痛みを生じる)が挙げられ、これら4つの徴候に機能障害(機能喪失)を加えたものは「炎症の5大徴候」と呼ばれます。

と説明されています。
引用元:遺伝子検査 MY CODE 用語集

まとめますと「なんらかの原因で身体に危害が加わった時に起こる反応」のことを「炎症」と言います。

もう少し掘り下げて僕の解釈をお伝えしますと「危害が加わった時の『細胞の修復(本来の形に戻す)』を行う反応」を炎症と言います。

筋肉痛を例にするとわかりやすいので、筋肉痛を例に挙げて説明しますね。

運動によって過剰な負荷が筋肉にかかった時、筋繊維は「損傷」を引き起こします。
筋繊維が損傷すると、その筋繊維を修復するために「炎症」が起こるのですが、それが「筋肉痛」です。

その証拠として、筋肉痛のある部位はやや熱っぽく、そして「痛み」が発生します。
筋肉痛は立派な炎症反応の1つなのです。

また、他の疾患の例で言えば「〇〇炎」という名前がつくものは全て「炎症」が病態のベースですので、覚えておくと、病気の理解と対処がしやすいですよ♪

血流の改善を促すための反応としての炎症

また、オステオパシー医学では「滞った血流を回復させるために炎症反応を引き起こす」とも考えられています。
その典型例が「肩関節周囲炎」。

現代医学では、肩関節周囲炎が起こる理由は解明されてませんが、オステオパシー医学の考えで言えば「肩の使いすぎにより、滞った血流を回復させるために炎症が起こる」と説明できます。

「使いすぎによる血流の滞り」というのは、筋肉の使いすぎで、筋肉が収縮した状態が続く事で、筋肉自身も含む肩関節周囲の組織の血流が滞る、という事です。

このように、使い過ぎなどの理由で血流の滞りが長期間続くことで、「緊急措置」として炎症が起こる事があります。

本来は身体を守る反応なので「悪」ではない

炎症反応は、現代医学では「痛みを誘発する悪いもの」として捉えるきらいがあります。
なので過度に冷やしたり、薬の力で押さえ込もうとするんですね。

何度も言いますが、本来は身体を守るための反応なので、無闇に抑え込んではいけないものです。
炎症に伴って生じる「痛み」は本来、身体からの「赤信号」の役割を持っています。

僕たち人間の脳というのは、時に身体の状態を無視して欲望のままに行動します。
それを身体は「痛み」というツールを使って抑制しようとしているのです。

分かりやすく言えば炎症反応は「ここ今工事中だから、邪魔するなよ!という事を「痛み」というサインで教えてくれているのです。「てか、そもそもここに負担かけ過ぎだから!」ともきっと言ってるんだと思いますよ笑。

そんな理由もあるので「骨折」などの大きな怪我の場合は「とても痛い」んです(それだけ緊急事態」ということ)。

ちなみに、感染症に関しても同じ。

こちら(「病院の言葉」を分かりやすくする提案)のサイトにとても分かりやすく説明されてますので、興味のある方はご覧になってみて下さい。

一部抜粋しますと「炎症は身体に入ってきた細菌やウィルスから身体を守るためにも起こる反応」という趣旨のことが説明されています。

さて、ここまでしつこいと「炎症」のイメージがついたかと思います。

「害悪」なものではなく「身体を治すための反応」という認識になると「無闇に抑え込まない方が良い」という事がわかり、最初に説明した対処方法の理由がより理解できますね。

はい。

以上で、この記事の内容は終わりになります!
最後にまとめますね。

【まとめ】炎症の有無を確認して正しい対処を!【心配な時は病院へ】


今回の内容を箇条書きにしてまとめます。

  • 痛みがある場合、炎症の有無を確認
  • 炎症がある場合は「安静・血流」をポイントにケアを行う
  • 基本的には2〜3日をピークに症状は落ち着いてきます
  • あまりに痛みが強い、1週間以上症状が緩和しない続く場合は病院へ
  • 炎症は身体を守るための反応で「害悪」ではない
  • そのため無闇に抑え込む事はやめましょう

炎症は、本当に日頃よく遭遇する免疫反応です。
そのため、正しい知識を持っておく事が、適切な対応をする上で大切になります。

今回の内容で、少しでも炎症に対する知識が深まり、落ち着いて適切な判断ができるようになって頂ければ幸いです。

とはいえ、最初のうちは自己判断するのは難しいですし、やっぱり不安はあると思います。

なので、初めのうちは自分で「これは炎症かもしれないな、だとすると2〜3日で良くなってくるかな?」と検討をつけた上で病院へ受診するのが安全かもしれません。

もしそこで医師と自分の見解が合っていれば心の中でガッツポーズして下さい笑。
経験を重ねていくと、だんだんと自信がついてるはずです。

そういう経験もしながら、少しずつ自分の身体のことを理解していきましょう!

以上!今回は「炎症」についてのお話しでした!

ありがとうございました!


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