くどちんのリハビリ室 ~理学療法士による関節痛のケアブログ~

【理学療法士が解説】歩くと腰が痛くなる腰痛の原因と3つの対策

腰の痛み

あなたは「歩いていると腰がだんだんと痛くなる」とお困りですか?
原因は何?という事も気になりますし、もっと歩いた方が良いのかな?という判断にも困るところですよね。

このまま歩けなくなったらどうしよう、なんて不安もあるかと思います。

「歩いていると腰が痛くなる」という症状は、臨床現場でもよく聞く腰痛の症状の1つです。
ということは、あなただけではなく多くの方が悩まされている症状ということ。

歩いている時に腰が痛くなる原因は様々。
例えば、重心バランスがよくない、足のつき方がよろしくない、背骨が硬くなっているなどなど。

その中でも、多くの方に当てはまる原因が「回旋動作(ひねる)に不具合がある」ということです。
「不具合」というのは「うまく動いていない、合理的に動いていない」ということになります。

つまり、この「回旋動作の不具合」を解消する事が症状改善の鍵です。
ちなみに、先に言っておきますが、この不具合を解消せずに、根性論で無闇やたらと歩かないでください。

腰痛が悪化する危険性があります。

さて、本記事ではこのように、歩いている時の腰痛の原因と対策についてより詳しく解説していきます!
対策に関しては、具体的な方法を3つに絞り、動画も交えながら説明させて頂きますね。

特にこのような症状の方にオススメです!

  • 歩いている時に腰が痛くなる
  • 立った状態で腰をひねると痛くなる

この2つに当てはまる場合は、この記事でご紹介する内容が有効な可能性が高いので、このまま読み進めて頂ければと思います。(当てはまらない場合は、参考程度にご覧ください)

では参りましょう!

本記事の内容

歩くと腰が痛くなる腰痛の原因【回旋動作の不具合です】

歩いていると腰が痛くなる原因は、冒頭でも述べましたがズバリ「回旋動作の不具合」です。
回旋動作とは、身体を左右にひねる(ねじる)動きですね。

歩く動作というのは、身体を左右にひねる動きが連続して起こっています。
例えば、多くの場合右足を一歩前に出す時は、左手が前に出ますよね?

この時点で、上半身は右に回旋し、下半身は左に回旋するという「ねじれ」の動きが起こっています。
この回旋動作に「不具合が起こる」、つまり非合理的な回旋になることで腰にストレスがかかり「腰痛」が起こるわけです。

「歩いているうちにだんだんと腰が痛くなる」というのは、回旋動作に不具合があり、一歩歩く毎に腰にダメージが蓄積して痛みが出る、と説明できます。

さて、あなたは立った状態で身体をひねった時、左右どちらで痛みが出ましたか?

痛みが出た方で、回旋動作の不具合を起こしていますよ!
(例えば、右にひねった時に痛みが出るのであれば右にひねる動作で不具合が起こっています)。

歩いて腰が痛い原因は、回旋動作に不具合が起きている、そしてあなたの場合は〇〇側で不具合が起きている。
まず、ここを押さえておきましょうね!

なぜ回旋動作の不具合が腰への負担となるのか?【答え:腰が苦手なねじりを強要するから】

身体を回旋させる動きというのは、本来であれば主に「股関節と背骨(胸椎:背中の部分)」の2箇所で起こっています。
実は、本来「腰(腰椎)」は、回旋動作にほとんど関わっていないのです!。

これは、胸椎と腰椎の関節の構造上の違いです。腰椎は「回旋動作用」には作られていません。

そんな中、硬くなった股関節や胸椎の動きを腰でカバーする事で、腰に負担がかかり腰痛が引き起こされてしまいます。
つまり、腰が苦手な事を強要され続けたため、「もう無理!」という事で痛みが発生するわけですね。

これが、回旋動作の不具合が腰への負担となる理由です。
(ちなみに、回旋動作の不具合を首でカバーすれば首に、膝でカバーすれば膝に問題が生じる可能性があります)

では続いて、腰痛への対策についてお話ししていきます!

歩くと腰が痛くなる腰痛への3つの対策

回旋動作のメインとなる股関節や胸椎の動きが悪くなることで、腰に負担がかかり痛みが生じる、という事が原因とあれば、対策は「股関節と胸椎の動きを改善する」ということになります。

ここでは、回旋動作を改善するための対策を3つご紹介します!
それが①リラックスして歩く、②回旋動作改善のためのワークの実施、③靴の見直しです。

②のワークは臨床現場で効果実証済み3つご紹介します。
どのワークにも共通する注意点は「腰に力が入らないように意識する」です。

いくら腰に良いワークをしても、腰に力が入っている状態で行うとすべて台無しになります。

また、ワーク中に腰が痛くなる原因も「知らない間に腰に力が入っているから」というケースが多いです。
腰を痛める方は、無意識で腰に力を入れる事が癖になっていますので、都度確認しながらワークを進めてください!

対策①リラックスして歩く【特に腰のリラックスが重要】

意外な対策かもしれませんが「ただリラックスする」これだけです。
ただリラックスするだけですが、2つの効果を狙う事ができます。

①腰のリラクセーションを図る(余計な腰の緊張の緩和)
②背中(胸椎)の合理的な動きを引き出す

普段から「姿勢を正しく!」と胸を張っている方であれば、特にこの対策の効果は高いです。
姿勢を正しくしようとしている方の多くは腰に力が入りすぎている事が多いからですね。

背中(胸椎)の合理的な動きを引き出すためには「背中は猫背」を意識しましょう!
というのも背中(胸椎)は、そもそも「丸いから」です。

こちらを見てください!↓

丸で囲った胸椎の部分は「丸く」なっていますよね?
本来の背中は少しだけ「丸く」なっているんです!

もちろん胸椎の関節も、少しだけ丸くなることで噛み合うようにできているので、その方がスムーズに動きます。

普段から胸を張って背中をまっすぐにしている方は、背中が丸いことに違和感や「姿勢が悪いかも」と不安感を抱くかもしれませんが、安心してください。

大体その不安は(僕の経験上)「思い込み」なので。。。
僕は「え?これ猫背じゃないですか?」と言われて、猫背になっている人を見たことがありません笑。

そういう方は、普段から背中をまっすぐにしているので、ちょっと感覚がズレてしまっているんですね。
なので「大丈夫かな?」と不安になっても大丈夫です。それが自然です。

身体にとっては「猫背」の方が良いので「これでいいんだ!」と自分に言い聞かせましょう!

対策②回旋動作を改善するためのワーク3選

ワーク①骨盤(股関節)の回旋運動

<やり方・ポイント>

  • 両手を腰(骨盤)に当てます
  • 全身を使って、骨盤を90度回します
  • かかとを返すと90度しっかり回せます
  • 腰を反ったりと、力が入らないようにリラックスしましょう!

回旋動作の練習の中で基本中の基本の動きです。
この運動では「股関節」を動かす感覚を養っていきます。

この動きこそ「腰」をひねっているようですが、実はこの動きは股関節で起こっているんですね。
脚の付け根の動きを感じながら運動をすると、より効果が高まります。

「股関節をひねる」という感覚を、ぜひこのワークで掴んでくださいね!(←とても重要!)

ワーク②股関節の内側ひねり

<やり方・ポイント>

  • 四股ふみのように両脚を開脚
  • 両足のかかとを目一杯上げる
  • 上半身を正面に向けたまま、片脚の膝を内側に入れる
  • 親指を軸にして回旋させるのがポイント
  • 片膝を内側に入れた状態で10秒キープ
  • 反対側も同様に行う
  • 腰を反らないように気をつけよう!

片膝を内側に入れる以外は、上半身も反対側の脚も動かさない!というのがポイントで、それにより「ねじれ」が強調されます。

また、足の親指を回旋軸にすることも大きなポイントで、このポイントを守らないと本来の効能を得られないだけでなく、膝を痛める可能性があるので、可能な範囲で守りましょう!

もし「足が硬くて全然かかとが上がらない!」という方は、こちらの記事で紹介しているストレッチで足を柔らかくしてから取り組んでくださいね!
足の甲ストレッチで痩せる!?得られる3つのメリット【やり方もご紹介】

正しく取り組む事ができれば、即座に回旋動作のスムーズさが改善するとても強力なワークですので、ぜひ丁寧に取り組んでみて下さい!

ワーク③片膝立ち回旋運動

<やり方・ポイント>

  • 片膝立ちになります
  • 背中・腰はリラックスして合掌します(手の力は優しく)
  • リラックスした状態で、上半身を左右どちらかにひねります
  • ひねって状態で20秒キープ
  • 元に戻り反対側へひねる
  • 両脚を挟むように力を入れて「下半身から」回旋する点がポイント

一見すると上半身をひねる運動なのですが「下半身」をしっかり使う全身運動であるところがミソです。
立った状態での回旋運動は、基本的に「下半身」から始まります。

イメージは「でんでん太鼓」。
下半身の役割である「指先」でまずねじれを作り、太鼓の軸が回旋して腕が振られて音がなる、という順で連動しています。

本kじなので、この運動は「下半身から」ということを意識しましょう!
上半身の力み具合は2割でOKです。

この運動をしていて「内腿がきつい!」となっていれば正解ですね!(内腿に効いていれば、回旋運動に変化が出てるはず!

ぜひ、試してみて下さい。

※段階的に回旋動作を改善する自主トレをしたい!という方に向けて基礎講座を作りました↓。それぞれnoteにて購入が可能です。

「『超』初心者向け『動き方』講座:背骨の側屈とねじれ(回旋)(¥1980)。ー今回のテーマである「回旋動作の改善」について、運動が苦手な方でもできるような「基礎的な動き」から練習していく内容となっています!

もっとたくさんの運動の方法を知りたい!という方はこちらがオススメ。
「歩き・肩の痛み・膝の痛みを軽減する「回旋」動作の練習方法18選(¥980)。ー値段もお手頃。僕が臨床現場で使っている運動方法をまとめた内容です。今回ご紹介した3つの運動だけでなく、もっといろんな方法を知りたい方にはオススメです!

対策③『靴』を見直す【足に合った靴に変えよう】

僕の実体験を交えてお話ししますと、自分の足(サイズも含めて)に合わない靴を履くと、全身に余計な緊張を生むことになり、それだけで身体の動きがぎこちなくなります。

特に、サイズが大きい靴やサンダルを普段から履いている方は要注意です。
こちらの画像をご覧ください。

この画像は、裸足・サンダル・足半(あしなか:日本古来の履物)を履いた時の柔軟性の変化を比較した画像です。
注目して頂きたいのは、裸足とサンダルを履いた時の柔軟性の違いです。

夏場に普段から履いているサンダルを履くと、僕の身体が硬くなっているのがわかりますよね?
ちなみにこれはサンダルを履いた直後に撮影しています。

つまり僕の場合、裸足でいるよりもサンダルを履いている時の方が、(意識に上らないレベルで)動きがぎこちなくなっている、ということになります。

そのぎこちない身体で、歩くと・・・・。
どこかにストレスがかかることは容易に想像できますよね。

ちなみに、これも僕の実体験ですが、以前、職場で履いている靴をサイズの合わない大きめのものから、ジャストサイズのものに変えたら、脚の疲れ方がまるで変わった経験があります。

腰痛持ちの職場のスタッフにも「自分に合う靴を履いてください」、とアドバイスした事があり、実際に靴を変えると「脚の疲れ具合が変わった!」と報告されたので間違いありません!

このことからも、靴は足に合わないものを履くだけで、その影響は全身に波及し、身体の緊張を生み、関節に負担をかける「非合理的な動き」に変えていまう強烈なツールなのです。

自分に合った靴かどうかの確かめ方

ここで、僕が普段から行なっている「今履いている靴が自分に合っているかどうか?」のチェック方法をご紹介します。
ご紹介する方法は二人一組で行う方法です。

靴を履いた状態で、手の平を下に向けて前ならえしましょう。
前ならえしている両腕を、もう一人の方に下に押してもらい、あなたはそれに耐えます。

押してもらう場所はどこでも良いのですが、1回目と2回目が同じになるようにしましょう!(それじゃないと比較にならないので)。

次に裸足になって同じように押してもらいましょう!先ほどと比較して、力の入り方が「強く」なっていたら、靴を履くと力が弱くなっている、ということなので「その靴は自分に合っていない」ということになります。

もし自分に合っている靴であれば、力の入り方は変わらないか靴を履いている時の方が強くなるはずです。

もし一人で行う場合は、壁を押す、重いものを持ってみるといったことで確認してみてください!
ポイントは「力の入り方がどう変化するか?」です。

柔軟性の変化でチェックする方法もありですね!どちらでもOKですよ。

自分の足に合った靴ではなかった場合、靴を変えることを検討しても良いでしょう。
コストはかかってしまいますが、それだけで体が楽になるのであれば・・・という考えもあります。

日々積み重ねるストレスを軽減させる、ということは健康維持・改善する上でとても重要な要素です。
十分に投資価値はあるかなと思いますので、ぜひ自分の身体のために検討してみてください!

健康は何よりの財産です!

【まとめ】スムーズに回旋する身体で腰痛のない「快適な歩き」を!

では、最後に今回の内容をまとめますね。

  • 歩行中の腰の痛みの原因の1つは「回旋運動」の不具合
  • 回旋運動は、本来股関節と背中(胸椎)で行われる
  • その2箇所で回旋運動が正しく起こらないと、腰に負担がかかり腰痛を招く
  • 故に、痛みの改善には、本来の股関節と背中の動きを取り戻すこと
  • 合わない靴を履くだけで、全身に緊張感が生まれ、動きのぎこちなさを生むので、靴のチェックもオススメ

歩くと痛みが出るという方の多くは「歩かないと歩けなくなるかも」という事が心配になるそうで、そういった声をよく聞きます。
そのため「痛くても歩かないと!」という結論に至る方がいますが、ちょっと待って下さい。

歩いていて痛みが出るという事は、身体からの「その歩き方では歩かないで」というサインです。
身体状況を変える、または靴などのツールを変える、歩く習慣や環境自体を変えるといった「変化」が必要です。

何も変化させずに「歩かないと歩けなくなるから歩く!」と感情に任せた行動だけはしないようにしてください。
余計に悪化する可能性が高いです。

痛みは、身体の声を聞き正しく解釈して対応すれば、多くは回復します。

冷静に身体状況を観察して、正しい対処をしましょう!

今回は以上です。
でわ!


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